ダブルクロス・リプレイ『smile again』



オープニング・フェイズ


■Opening+Scene00■


   深夜の救急病院。

   一台の救急車が止まり、病院内が突如として慌ただしくなる────。


「先生、クランケの容態が!」

「離れるんだ、電圧を上げて!3、2、1…」

「強心剤投与!」

「まだ脈動戻りません!」

「もう一度だ!」





   単調な機械音が"終わり"の迫る時を告げる。


   嫌だ。


   脳裏に、あの笑顔が過ぎる。





「……ま・だ、…死にたく、ない……」





   遠くで何かが明滅した。

   夜明けの来ない、闇がそこにあった─────。




■Opening+Scene01【突如破られた日常】───杉田タツミ■


   東京近郊、K市。
   闇は殺戮を呼んだ。
   光が闇を滅ぼすことはなかった。
   闇が光を滅ぼすことはなかった。
   そして街は闇に支配される─────。


GM:まずはPC5、杉田タツミのオープニングです。
   深夜。街の裏路地。
   あなた、カシオペイアを可愛がってくれている後藤雄介くんが…


マキ:うう……


杉田:そうだ、いつもここに来れば雄介はカシオペイアに餌をあげてくれる。


GM:「カシオペイア、お待たせ。今日はちょっと部活が遅くなってさあ」


杉田(ネコ):「なー」かりかりかり…


GM:ミルクをカシオペイアにあげる。
   「それにしてもいいな、カシオペイアは。父さんもなぁ…何であそこで頑固になるかなあ。
    いいじゃん、カシオペイア一匹くらい」


後藤:「うちはマンションだからネコは飼えないんだ」(一同爆笑)


GM:…という心の声が(笑)
   「じゃあな、カシオペイア。僕もう…そろそろ0時回っちゃうよ。もう帰らないと。
   また明日餌あげに来るからな」
   そう言って雄介くんは、街角の向こうに消える。


杉田:ではチリチリと嫌な予感が……


GM:そこで、異形のものの声が聞こえる。
   そして同時に雄介くんの叫び声が聞こえます。


一同:「「「うわあああーー!!」」」(何故ハモる)


杉田:慌ててそちらに走り、何とか自分のモルフェウス能力で守れないかと頑張ってみるが…


GM:いや、もう事は済んだ後で、薄暗い路地に何かが横たわっている。
   横たわっているのは血を流した雄介くん、そしてその上に跨るように何かが乗っかっている。
   その"何か"はあなたを見止めると、一目散に闇の向こうへ消えていく。


杉田:声を掛けるタイミングを逸したので……雄介に近寄る。


GM:雄介くんは…まず、半身を食いちぎられています。
   そしていくつか周辺に薬莢が落ちています。


杉田:ということは、銃で撃たれた……?


GM:雄介くんは既に絶命しています。
   あたりは一面血の海。


杉田:うわぁ……


GM:そして、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてくる……


杉田:「この手口…オーヴァードの仕業……?」と呟いて、シーン終了。
   雄介くんのロイスをタイタスにします(一同笑)


一同:早ーーー!!(笑)


GM:涙を流しながら…(笑)


杉田:だが、ネコは泣かない。泣けないものなのだ……




■Opening+Scene02【被害者の名は】───後藤秀勝■


   深夜、
   明かりも寄せ付けぬ深い闇の向こうで事件は起こる。
   思いも寄らない犠牲を生んで─────。


GM:では次、PC4。シーンプレイヤーは後藤秀勝。


後藤:はい。


GM:あなたは最近K市で連続して起きている殺人事件の新たな被害者が出たとの連絡を受け、
   深夜1時過ぎ、その現場へと向かいます。
   事件現場には既に立ち入り禁止のテープが張り巡らされており、
   その向こうから同僚が手招きをしている。
   「後藤、こっちだ、こっち」


後藤:「あ、失礼します」と言ってテープをくぐる。「またですか…」


GM:「また学生だよ……見ろ。鞄も、被害者が着ていた学ランもある。ガイシャはこっちだ」
   と言って、ぱっとビニールをめくる。


一同:あ、ああっ見覚えが……(笑)


後藤:え、ちょ、ちょっと…どうしよう(爆)←注:PL発言(大笑)


GM:「鑑識の話の通りだな…ガイシャの身体の一部がごっそり持ってかれてる……」


後藤:「……………………」上の空で、ブルブル震えています。


GM:「おい、後藤?どうしたんだ」


後藤:「……ゆ、雄介…?(驚愕の表情)(一同爆笑)


GM:「なんだって?ま、まさか………(一同更に爆笑)


光:「(刑事になりきり)被害者の身元が判明しました!!」


GM:若い刑事が(笑)
   「被害者の名前は、後藤雄介。
   K市内の国際環境情報大学付属高校に通う高校二年生です!」


後藤:おいちょっと待て!そんな馬鹿なことがあるか!!(掴みかかる仕草)」


GM:「(初めて後藤の存在に気付き)ご、後藤刑事、どうしてっ………!!」


光:「(同僚)見せちゃダメだ!!!」


杉田:「(突然同僚になる)後藤、ここはもういい。お前は………」


後藤:「待ってくださいよ!そんな馬鹿な話が……!!」


GM:「駄目だ。お前はこのヤマからはずれろ(一同大爆笑)
   …被害者の家族は、捜査に当たることは出来ない。」


後藤:「そんな馬鹿なことが……っ!む、息子を殺した犯人はわたしが逮捕するんですよ!!」


GM:「落ち着くんだ。悪い言い方だが、被害者はお前の息子だけじゃない。
   お前のように苦しんでいる親たちがたくさん居るんだ。
   それをお前の憎しみの感情だけで犯人を取り逃がしてしまってはいけない」


後藤:「何が分かるって言うんだ!
   ずっと今まで逃してきたんじゃないか、そうやって!!(一同爆笑)」


GM:「とにかくお前は捜査からはずれろ。…………三日間の謹慎処分だ!」


後藤:ではぎゃあぎゃあと叫びながら他の巡査とかに連れられて行く。


GM:それではあなたが現場から連れられていったところで、このシーンは終了です。


後藤:………はい(仕切り直し)息子のロイスをタイタスにします(笑顔)


一同:爆笑




■Opening+Scene03【不良支部長、出動】───風祭光■


   深夜のK市某所───。
   そこには"事件"の生々しい爪痕が残されていた。
   学生服に身を包んだ肉塊を、冷静な目で見下ろす少年が居た────。


GM:ではPC3のOPです。
   深夜、あなたは最近K市で起こっている連続殺人事件の事件現場に居ます。
   深夜も1時を過ぎ、立ち入り禁止のテープが張り巡らされているが、
   まだ事件の生々しい跡……血の跡などが清掃されきっていない。


光:じゃあササッとテープをくぐって中へ入っていきます。


GM:「おい、高校生がこんな時間に何をしてるんだ」と、刑事が止めます。


光:黙ってUGN支部長の証みたいなもの…生徒手帳に挟んであるものを見せます。


GM:「ああん?何だコレ?」下っ端だからわかってないようです(笑)


光:「しょーがねぇなあー」


GM:ではあなたの仕事用の携帯電話に着信がある。
   プルルルル、プルルルル……


光:じゃあチャッと取って、「何?(←態度悪い)」


GM:電話の主は、UGN日本支部長霧谷雄吾です。


光:あわわ、それだったらもっとちゃんと丁寧な対応をします!(笑)


杉田:いきなり居住まいを正したぞ!(一同爆笑)


GM:「い、いいんですよ……」ニコリー(一同笑)


一同:"ニコリー"が怖いよ!!(笑)


光:「霧谷さん!」


GM:「光くん、…ですね?」


光:「はい、光です」


GM:「もう現場に着いたようですね。
   さすがです……では、もうあなたの成すべきことは分かりますね?
   ……この事件には、オーヴァードが絡んでいます。
   そのオーヴァードに、我々は"屍食鬼(グール)"という名をつけました」


光:「"グール"………」


GM:「では、健闘を祈っていますよ」


光:「任せてください。御期待にそえるように頑張ります」


GM:「父上のような活躍、期待していますよ」ピッ、そこで電話は切れる。


光:じゃあ切れた後に、「ちっ、親父なんかに負けるかよ(一同笑)」
  ではここで、見るべきものは見た、とノイマンっ面で(笑)


GM:鑑識班が事件現場にビニールシートを被せているところをあなたが見たところで、シーン終了。
   サイレンの音はその夜、鳴り止むことはなかった………。


光:あ、コードネームは"イラプション"、暴発で。


GM:了解。




■Opening+Scene04【思い出すのはあの日あの頃…】───武藤ヒロシ■


   任務の次には、任務が。
   達成の結果だけが累積されていく、それが彼らの"日常"────。
   去りゆくだけのその日常の中、ある人を思い出した。
   それが、全ての始まりだった─────。


GM:では次、PC2。武藤ヒロシのシーンです。


ヒロシ:はい。


GM:このシーンはあなたの回想シーンから始まります。
   あなたが田辺美香に教わっていた頃の話です。
   あなたが戦闘訓練を行っているのを間近で見て、
   「さ、ナイフの使い方はもう憶えた?」と聞いてきます。


杉田:次はスコップで人を殺す38の方法を…(一同爆笑)」


光:や、やめろPC5!お前は引っ込んでろ!(笑)


GM:《ナーブジャック》!!(笑)


ヒロシ:「あ、こ、こんにちは。田辺さん………ゼェゼェ」


GM:「随分疲れてるみたいねぇ、この程度で疲れているようじゃあ、
   チルドレンとしてやっていけないわよ」


ヒロシ:「が、がんばります!」


GM:ではあなたがそう言って一般的な回答をすると、途端に美香はつまらなそーな顔をして笑う。
   「つまんないわ、ほんっとつまんない……チルドレンのお手本みたいな答え方ね(一同爆笑)
   でも、ヒロシくんは私のお気に入りよ。
   だってあなたの目は、今のチルドレンの中では一番私に似てるもの」


ヒロシ:「似てる、って……どういうことですか?」


GM:「そうね…もうちょっと、上手く銃やナイフが使えるようになったら教えてあげるわ」
   と言って、笑っていた田辺美香。
   しかしある日突然、あなたは田辺美香がUGNから消えたという話を聞きます。
   それが、回想シーン。

   そして現在。
   場所は……ヒロシのUGN内の自室。


ヒロシ:自分の部屋ですね。


GM:あなたの仕事用の電話に着信が入る。
   プルルルル、プルルルル………


ヒロシ:ガチャッ、と取ります。


GM:電話の主は、UGN日本支部長霧谷雄吾。
   「ヒロシくん、こんばんは」


ヒロシ:「こ、こんばんは。霧谷さん」


GM:「あなたに任務です。
   現在K市でオーヴァードによるものと思われる連続殺人事件がおきています。
   K市支部長・風祭光くんと協力してこの事件の解決に当たってください」


ヒロシ:「…………分かりました」


GM:「どうしたんですか?いつもより反応が鈍いようですけれども……」


ヒロシ:「いや、ちょっと…考え事をしていただけです」


GM:「そうですか。では、光くんはあなたと歳も近いですし、仲良くやってくださいね」


ヒロシ:「あ、はい」


GM:と言うと、電話は切れる。
   これがあなたの日常。任務をこなしたら、次の任務がくる。
   それが、当たり前だと思っていた──────。


杉田:……あの時までは(キラリ




■Opening+Scene05【崩壊の鐘の音】───桐島マキ■


   それは"日常"だった。
   朝、教室に行けばあの子に会える。
   そうしてあの子はぎこちなく言うのだ。「おはよう」と────。
   それが"日常"だった。


GM:では最後、PC1のOPです。
   舞台は学校の教室です。


マキ:はーい。


GM:朝の教室の喧騒の中………


後藤:「やべぇ、宿題忘れたよー」


杉田:「写させてくれよー」


GM:あなたは、ひとりのクラスメイトを待っている。


マキ:じゃあ自分の机に……椅子に座って(笑)
   あんまり見ないようにしながらその机ばかり見ている(一同笑)


GM:すっごいそわそわしてるんだ(笑)


マキ:そうそうそう(笑)


GM:「ねーねー」と、クラスメイトが話し掛けてくる。


マキ:「な、なあに?(くるっと振り向き)」


GM:「あのさー最近のあの事件、知ってるー?」


マキ:「えっ、あの事件、って何?」


GM:「あのさーあ、わたしらみたいなぁ、高校生がぁ、狙われてるって話ぃ(一同爆笑)」


マキ:「え、そうなの?最近ちょっとニュース見てなかったから……」


GM:「被害者全員わたしたちと同い年なんだってーこわ〜い」


マキ:「そうなの?」


GM:「学校休みにならないかなぁー、集団登校とかマジださいんだけどぉー(一同爆笑)」


マキ:「そうだねぇ、うん(笑)」


GM:そうあなたがクラスメイトと話していると、教室の扉がガラッと開けられる。
   一瞬、クラスの全員がそちらに視線を注ぐ。
   その先に居たのは────
   包帯をぐるぐる巻きながらも、いつもの笑顔で皆に挨拶をする井上和幸。
   「やぁーおはよー」


マキ:じゃあ入ってきた瞬間に、思わず立ち上がります(笑)


一同:「おう、井上お前生きてたのかー(笑)」


GM:「やぁ〜、危なかった危なかったー。
   川の向こう見ちゃったよ〜おばあちゃんが手振っててさあ(一同笑)」
   そう言って、和幸はあなたの近くの自分の席に座る。
   そしてあなたを見て、「あ。よう、桐島」


マキ:「ん、おはよう」


GM:「久し振りだな、どうしてた……って、ああーーーーーーっ!!!


マキ:ん?


GM:「や、ヤバイ………(げっそりして)
   俺が休んでた間のリーダーのノートを貸してくれ………(一同爆笑)


一同:り、リーダー!(笑)


GM:「ああ〜…もう大変だ、これから…」


マキ:「良かったら、手伝うよ」


GM:「おっ、ありがとう。お前が居なかったら俺絶対今ごろ引きこもりになってるよ」


マキ:いやいやいや(笑)


GM:日常が戻ってきた、あなたは確かにそう感じた。
   しかし、それも………束の間だった。








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