『独り言の弊害』
私は独り言をよく言う。

それは普段の生活から演技をすることでよりTRPGをやるときの練習にしようとかそういうことではなく、単に考えてることがそのまま音声として外に出ているだけだ。
まあ独り言を言う癖があっても普段の生活にはあまり支障ない。私の独り言を聞く側がむしろ迷惑をこうむる。

ただ、時として自分のこの厄介な癖を後悔するときもある。


それは自宅に一人でいるときに起こった。
私はクリスマス用のメッセージカードを作るために紙を買って家に帰ってきた。
ところが紙を切るためのカッターがいくら探しても見つからない。置いておきそうなところは大体探したけど、影も形も見つからない。
でもこの家に引っ越してきた当日に、荷物を開くための道具として買ったのがあるはず。
夜遅くに歩いてコンビニまで買いに行ったのを覚えている。
そしてふっと、こうつぶやいた。


「でもカッター買ったよな・・・」


瞬間。
空気が凍りついた。


なにせ自分以外誰もいないもんだから誰かに突っ込みを入れてもらうわけにもいかず。かといって自分でやったらもっと寒くなるだけだし。
そのまま一分間は硬直していた。


結局カッターは見つからなかったので、またコンビニに買いに行きましたとさ。



(文責:しましまねこ)






独り言って、難しい。