TRPGというファンタジーの中だからこそ頻繁に発生する、
魂に来るセリフ、そして心に残る名場面─── しかし時としてそれは現実の世界でも起こりうる。 魂に来た一言・1 「ちっ!やりやがったなあの女ぁ!!」 (小田急線の新宿駅の改札にて、30代と思われるサラリーマン。) 帰宅する人々でごった返す新宿駅。そこに突如響く怒号。 しかも「ちっ!」「やりやがったな」「あの女ぁ」ですよ。 これはただ事ではない。 麻薬取引でつかまされたカネが木の葉に戻ったか アジトに残しておいたはずの手下がバレンタイン超強力チョコで一掃されていたのか はたまた寝ている間に全身隙間なく「肉」と書かれていたのか。 しかし振り向いた先にいたのは、 アタッシュケースから木の葉をつかみ出してぼうぜんとしているレッガーの姿でも、 鼻血を流して倒れている雑魚どもでも、キン肉耳無し法一でもなく、 サラリーマンがズボンのすそを払っているだけであった。 ・ ・ ・ どうやらズボンのすそを踏まれたらしい。 ズボンのすそを踏まれただけでとっさにこれほど熱いセリフが吐ける、この男性。 いざ本当にすごいことが起こったら、この人はどんなに熱いセリフを言ってくれることだろう。 大期待です。 魂に来た一言・2 教授「これから資料を配ります。」 生徒A「えっ!死霊!?」 ありえない聞き間違い。 「大学の授業中」「助手の持っているレジュメの束」「先生が右手に持っているもの」 これだけの高いコンテキストの中でこんな聞き間違いができるなんて! つい数日前(もしくは数時間前)まで、 彼の生活にはぽっかりと非日常が口をあけていたに違いない! 彼らの力で日常を取り戻した後も、彼の精神は完全には日常には戻っていない。 ・・・・もう元の生活に戻ることなどできないのだ。 パーフェクトにPC1のエンディングシーン。 魂に来た商品名・1 『ファイトバクハツ飲料 ドデカミン』 先日キオスクで見かけたドリンクです。 なんとなく力が出ない朝。キオスクで見つけた500mlペットボトルのドリンク。 素晴らしいネーミング! 読んですぐに「デ○ビタ」とか「オロ○ミン」を想像して、 見えないにもかかわらず中身の色が簡単にわかります! おまけに「ド」がついて、さらに「一発」どころか「バクハツ」ですよ! これはもう買うっきゃない! さっそく飲んでみる。 あっ普通においしい。さわやか。そして予想通りの色。見てるだけで元気が出るなあ。 でも「バクハツ」っていうほどじゃないかも。 まあ「○ンケル」みたいに濃いやつが500mlも入ってたら死ぬけど。 そして半分まで飲んでカバンにしまった。 ・ ・ ・ 一時間目の教室へ。 そこでカバンを開けた私の目の前に広がったのはまさに地獄絵図だった。 栄養ドリンクを全身で摂取している教科書たち! 半分残っていた「ドデカミン」がカバンの中でゆすられて炭酸が揮発、 内部の圧力が上がって、緩んだキャップの端から漏れ出したらしい。 ちゃんと閉めておかなかったから! 大教室じゅうに広がる甘いにおい! ぼこぼこと波打つ教科書!! カバンの底にあった雨ガッパにたまるドリンク!!! おおっ!まさに「バクハツ」!!お勧めです。 心に残る場面・1 『号泣しながら豚丼を食べている青年』 吉○屋で人目を気にしながらも号泣しているだけでもすごいのに。 おまけに「豚丼」である。なんて完璧な「負けロール」! しかし、この青年がすごいのはこれだけではない。 「味噌汁」と「野菜サラダ」を頼み、さらに「汁ダク」をリクエストしていたのだ。 これほどまでに追い詰められていながらなお、 「健康を気にして」 「自分のスタイルを貫く」というそのたくましさ!! 負けロールをしながらも、そのキャラの瞳の炎を消さない。 すばらしいロールプレイ。ぜひ参考にしたい。 (文責:R・部長・太郎) |